◉コミュニティと放送局による超先端技術の実験計画
コミュニティと複数の放送局と大病院による、五感のクラッキングとハッキングの計画があった。
コンセントを使った計画である。
コンセント内部にある装置を備え付けて、何らかの方法により、中枢神経や抹消神経に作用したり、読み込んだり出来るように改造する技術があった。
しかし、あまりにも非人道的な実験であり、法律関係に縛られた、治験のように公に被験者を募れるようなものとは程遠いものであった。
よって、秘密裏に行うこととした。
ある家に侵入し、ここはヌルい、と言えるような無防備な家を見つけ出し、一家のスケジュールをも調査して、家の犠牲者の部屋のコンセントに装置を仕掛けたのであった。
犠牲者の部屋には、剥き出しの御祝儀袋が折り重なり積んであったが、それには目もくれず、犠牲者の観察に終止した。
当事者は、何者かの侵入の形跡に、何度か気づいた事があったが、一家の防犯意識では、アスリートの侵入を妨げるには至らなかった。
放送局と大病院は、アスリートと手を組み、アスリートに五感のクラッキングのテクノロジーを与える。そのまことしやかなまやかしは、ねこを大いに困惑させ、「精神病院」へ誘導させることに成功した。
しかし、一方、アスリートも放送局とコミュニティにより、五感のハッキングを受け、電子クローンを作成されてしまった。
だが、超アスリートがATMにおいてねこの暗証番号を読み取った技術は、ピンホールレンズか、もしくは、五感のハッキングによるものかもしれない。
被害者の記憶のデータにより、実家のキーナンバーなどを割り出し、入院中に、本人の自室へと侵入し、コンセントを破壊し、クラッキング及びハッキングの装置を壊した……。
深読みし過ぎ、との声が信頼度の高いテレパシーの相手方から聞こえた。
ただし、相手方の一人は、コミュニティ(意味深)の幹部への復讐の機会であると考えていた節があったようだ。