ぶにゃねこメランコリー

被虐の日々、頑張って生きる ぶにゃねこのめらんこりー(憂鬱)

【まことしやかな陰謀論】20年を経ての或る国家の謀議

 

国と大企業さんたちには、壮大な計画がありました。

 

ひとの「思考と性格のデータを侵奪するテクノロジー」の計画です。
思考は記憶となりますが、のちに、その記憶さえも読み取ることができる技術です。
永続的な思考と記憶の性格のデータの侵奪は単一方向からのテレパシー(内心の侵奪)となります。これを、国と企業は、「集団思考盗聴」と呼んでいたことがあります。
現在では「インスピレーション」と本人の弁護士様との対話による言葉の侵奪により、テレパシー(集団思考盗聴)の呼称を変えました。

思考と性格のデータは長年の計画でした。
そして、法律に違反する方法でしか行えない実験でした。なにしろ、ひとの記憶のすべてが分かってしまうのです。海外旅行のお土産品の値段も把握されてしまいます。
しかし、普遍化すれば、プライバシーの問題はありますが、犯罪率は激減するでしょう。

 

しかし、不用心な家族と家屋を発見するに至り、実験をやってみないか、上層部ではそんな会話が流れました。

コンセントを使った計画でした。国のSP(スペシャルチームを使い)、戸締まりに甘い家にテクノロジーを備え付けたのです。

SPは、窃盗を装いながらも、息子の部屋のご祝儀袋の山に手を付けた様子は、一見見当たりませんでした。実は窃盗が主目的ではなかったのです。テクノロジーの照射が目的ではないかと思われました。

 

月日が流れ、国によるストーキング行為が行われました。
まやかしや立体視、テレパシーや集団催眠といった最先端の実験が実家周辺を巻き込んで行われました。芸能人の方の自身の揶揄や、母親による「この番組に出るはずだったのよ。」の声は忘れ難いものがあります。
また、料理中の母親に、200万円くらいなら補填するからさ、というと、「そんなレベルのお金じゃないのよ!」と悔しさを滲ませました。
覚えているのは、息子である自分だけかもしれません。まやかしの捜査であるからです。

 

ある夜。SPのひとりが、息子を処分しにやってきました。ベランダからの侵入です。
息子は、常に鍵をかけていたので、ドンという音にビビリましたが、家具を横倒しにし、バリケードを張って、「火事です!」と延々叫び続けました。泥棒だ!と叫ぶと皆、戸を締めてしまうからです。


近所の方たちや、親が呼んだ警察官さんや消防署さんや鍵屋さんが駆けつけ、息子は、警察署の勾留所に移送されることになりました。

勾留所では、「これから大事なことを聞きます。」「あなたは自分がやっていることが正しいと思いますか?」と聞かれ、
「自分では正しいと思っていますが、周りが間違っているというのなら仕方がないです。」
そう答えると、病院へと移送されました。

病院名は告げられず、精神病院へと搬送されたのです。

隔離病室は、先端テクノロジーの実験室となっていました。